SEが起業したいと考えているのであれば、十分なスキルや実務経験を持っていることでしょう。独立する場合、高いスキルを保有しているというだけでは成功は難しいため、事前にいくつかの準備をしておくことは肝心です。まず優先すべきなのは、十分な資金を確保しておくことです。
起業するということは、会社が支給してくれる備品はすべてなくなり、自分で作業環境を整えないといけないことを指します。パソコンなどの備品の他、ネット回線や作業スペース、事務用品などを購入する資金が必要となります。また、いきなり最初からたくさんの案件を獲得できないことを考えて、当分の生活費を確保しておくべきです。半年程度のゆとりを持っておくと、不測の事態にも備えられるでしょう。
手続きも滞りなく進める必要があります。起業するためには、税務署に開業届を出さなければなりません。節税を効果的に行うために、青色申告の申請をするかどうかも決めて税務署に書類を提出します。その上で、毎月の経費や収入などを記帳するための会計関連の準備もします。会計ソフトを購入するなどの方法があるでしょう。税務はすべて自分で行うことになるので、事前に経費や控除の概念、記帳の仕方、確定申告に必要なものとなどを勉強しておくことも大事です。
会社を辞めることになるため、別の手続きも必要となります。たとえば、年金や健康保険は会社員時代に入っていたものから抜けて、国民年金や国民健康保険となります。自分が住んでいる自治体の役所にて必要な手続きを行いましょう。こうした、起業するにあたって必要な準備と手続きを抜かりなく行い、計画性を持って行動に移すことが成功へのカギとなります。